教育とは ヒトとして生まれた赤ん坊を人間にまで育てること
仏さまの種まき

R2.07

教育とは ヒトとして生まれた赤ん坊を人間にまで育てること
井口 潔

 九州大学名誉教授で医師でもあられる井口潔(いのぐちきよし)先生の言葉。
 このコロナ禍において、一つの犠牲となったのが子ども達の教育。学校に行けず自粛生活を強いられ、何とかオンライン授業で補うも、運動不足で体重が増加した子も多いとか。心身ともに辛い日々だったろうと思います。
 ここで今一度、人間の教育とはいかにあるべきかを問う良き言葉でございます。赤ん坊はヒト(生物の一種)であり、それを教育によって本当の人間、自己に目覚めさせるというのが本来の教育のあり方であります。我が師匠も、幼稚園の園長をされていましたが、教育とは悪き習慣を良き習慣に変えることなのですよ、と教えて下さいました。大きな声で挨拶をする、椅子を中へ入れる、履物を揃える、特にこの三つを大切にされておられました。
ヒトは人によって人間になるのです。合理化された教育が多くなる中、本当の教育を見失わないようにしなければなりません。