働くとは、はた(他)をらく(楽)にすることである
仏さまの種まき

誰が言ったか、先人たちは素晴らしい言葉を残してくれています。他を楽にするというは、仏の慈悲の極みであります。

広辞苑で「働く」と引きますと、「精を出し仕事をする」と出てきます。仕事と言う事も「仕える事」と読む事が出来ます。何に仕えるか、それも人それぞれあると思いますが、一つには世間という事はいえるのではないでしょうか。

昔は、世間という言葉に「さま」を付けて、「世間様」と呼んでいました。太陽の事も「お天道様」や「はたらき様」とも呼んでいました。他と言う事の捉え方が、何とも謙虚であり崇高なものとして扱われていたように思います。

そしてその中から生まれてくる「他の喜びが我が喜びである」と言う仏教の慈悲の心。人間は、働くという行為を通して、慈悲を学び、自身において最高の喜びを得ることができるのであります。

「働く」と言う事も仕事や労働と言うことのみならず、他を利するという点からも考えてみると良いかもしれません。