人の欠点に気がつくのは 同じものが我が心にもあるからだ

胸に手を当ててよく自分の心をよく見てください。周りばかり見ている自分自身がいませんか。 やたらと人のことが気になり、欠点や弱点を探すのは専ら得意なようであります。これが人間の心の基本構造です。

　例えば、ワイドショーなんかで、有名人をあいつはけしからん奴だと吊し上げ、コメンテーターは正論を述べ、正義を振りかざす。よくある光景ですね。しかしこれは逆を言えば、相手のしていることが見えたり、話題にできるということは、自分の中に同じものがあるという証拠なのです。自分の心の中になければそれは分かりません。これは、仏教が発見した大きな人間の心理です。

　あいつが悪いのではなく、私も同じものがあるんだと、自分を振り返る機会になりはしませんか。