煩悩即菩提
仏さまの種まき

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我々が学ぶ教えを大乗仏教と申します。大きな乗り物と言う意味でございます。その悟りの内容の一つに、煩悩即菩提があります。皆様は煩悩は悪で、起こしてはならんものだと思っていらっしゃるかもしれません。人間に無始以来備わっている煩悩。一〇八も存在すると言われており、厄介な存在だと知られています。しかし、煩悩そのものは何か悪をするでしょうか。煩悩そのまま悪さをするでしょうか。そうではありません。実はそこに我々の分別が働くのです。五分前に沸き起こった感情に振り回され、それが終わるやいなや次の感情に振り回され、そうやってその一瞬の快楽を求め、繰り返し一喜一憂している、つまり流転しているのが我々です。その感情や感覚に振り回される自分自身の分別が問題なのです。煩悩とはある意味では生きるエネルギーです。それを正しく使った時それは善提心となる、つまり仏の行そのものとなるのです。煩悩は有ってよし 分別が寂滅すれば煩悩そのまま菩提(悟り)となる