初発心の時 便ち正覚を成ず
仏さまの種まき

batch3_10 ページ

先日、当院にて出家得度式が行われました。新たな仏子の誕生です。私も今から二十年前に出家いたしました。その時、師匠である父よりいただいた言葉です。少し難しい言葉かもしれませんが、ご説明いたします。・初発心の時…初めて仏になろうという心が自分に起こった時・便ち…たちまち、すぐさま、即・正覚を成ず…仏さまの心があなたに成就する修行をして仏の境地に近づいていくということもありますが、まだ未熟な修行僧が、仏門に入る時が一番良い顔をしていらっしゃいます。それはもう決意が固まった時の顔で、彼らは、ゆるぎのない真っ直ぐな目をしておられます。そのお姿は仏と同格なのだということを表しています。人間、自分の立ち位置がはっきりした時、歓喜し感動し、そこから道が始まっていくのです。